日記
ニカラグァ
毎日、友人と筋トレをするのが日課になっている。
特に四股を踏むとき、私は決まって「ニカラグァ」「ガラパゴス」「エクアドル」と地名を唱えながら足をつく。
赤道直下の熱量を身体で燃やすような、ちょっとしたエンタメのようなものだ。
昔からGoogleマップを眺めるのが好きだ。
もともと旅行に行くのは億劫なタイプだが、iPhoneさえあれば、部屋にいながら世界中の路地裏まで入り込める。私にとってこれ以上のエンタメはない。
数年前、ディズニーチャンネルのナショジオに登場したアシカのレオを見て、「ガラパゴス諸島」に惹かれた。
かつて独自の進化を遂げた日本の携帯電話が「ガラケー」と呼ばれたように、あの島は孤立と進化の象徴である。最高‥。
調べてみると、ガラパゴスはエクアドルの領土らしい。
「エクアドルってどんなところだろう」とGoogleマップを滑らせているうちに、隣接するニカラグァも含めたこの3か所が、私の脳内に残った。
そんな私に、友人が呆れたように言う。
「そんなに毎日叫ぶほど好きなら行けばいいじゃん」
私は無言で、Googleマップで見つけたニカラグァのある町の写真を見せた。
それを見た友人は、笑いながら「あっ、これはダメだ。女性の一人旅で行くところじゃないね。なんなら男でも無理だわ。」と言う。
画面に映っていたのは、窓という窓に厳重な鉄格子がはめられ、剥げかけた壁の落書きの前で男性たち鋭い視線をカメラに送っている、そんな場所だった。
ストリートビューの画面越しでも、そこが「治安の悪いエリア」であることは伝わってくる。
もし実際に行くとなれば、高額なガイドを雇い「ここなら安全だ」と言われるエリア限定で、お土産を買って帰るだけになりそうだ。
それはそれでつまらない。
かといって、私の性格上スリルを味わいたいわけでもない。
結局、日本の我が家で、iPhone越しに楽しむのが良さそう。
旅行好きなひとが羨ましい。
