足裏吉田

日記

足裏吉田は代々木八幡駅と代々木公園駅から徒歩3分の足裏マッサージのサロンです。ハンドマッサージとヘッドマッサージも追加できます。マンションの1室を使った完全個室。お茶を飲みながらくつろぎの時間を。お年寄りも若者も男性も女性も、皆様のお越しをお持ちしてます♪

イアン・バンクス「EXCESSION」の感想 (4)ドローンの漫才が最高すぎる!

2026 / 07 / 02  09:16
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感想:アフロント人の狂気てきな晩餐会がはじまる。

 

今回のディナー(アフロントが、その名に値する敵と最初に行った「まともな宇宙戦」の1885周年を記念して開催されたもの)では、そのエンターテインメント(余興)も、当時の戦いに関連したものが用意されていた。

 

その料理は、提供される皿(コース)の内容と連動するように仕組まれていた。

 

感想:おお〜。アミューズメントディナーってやつかな。ちょっと楽しそう。アフロント人は、人生を楽しく生きる方法について、いろいろ考えているんだなあ。

 

そのため、最初の魚料理の際には、餌穴(ベイト・ピット)にエタンの液体が部分的に注ぎ込まれ、そこに「この日のために特別に交配された戦闘魚」どもが投入された。

 

感想:最初のコース料理は、戦うためだけに生み出された殺人魚が泳いでいる料理か。どうやって食べるの?

 

ファイヴタイドは嬉々として、その魚の極めてユニークな生態を人間に説明して聞かせた。その魚はあまりにも特殊化した口部を持っているため、普通に餌を食べることができず、彼らの顎にぴったりとはまるようにこれまた特別に交配された「別の種類の魚」から、生命維持に必要な体液を吸い上げて(ヒル loyal(吸血)のように)育てられなければならないのだという。

 

感想:魚の口が特殊化しすぎて「別の魚の体液を吸う」ことでしか生きられないという生態を持つ魚。思ってたよりも、メッセージ性の強い奥深い料理。

 

第2コースは、小さな食用動物の肉だった。

ジェナール=ホフォエンの目には、それらの動物は毛むくじゃらで、お世辞抜きで「可愛い」とさえ言えるように見えた。

 

その生きているミニ動物たちが、円形テーブルの内縁、つまり餌穴の頂部に設置された溝付きのトラック(滑走路)を猛スピードで激走していた。

 

感想:あ、生きてるのね。さすが、残虐なアフロント人のコースメニュー。

 

それを追いかけるのは、両端に大量の歯がついた、細長くてヌルヌルとした見た目の「何か」だった。

 

感想:ふふっ(笑) 

 

歓声を上げ、ヤジを飛ばすアフロントたちは咆哮し、テーブルをドンドンと叩き、賭け(ベット)や罵詈雑言を交わし合いながら、長いフォークでその小さな可愛い生き物たちを「突き刺し」ていた。

 

感想:うおお〜。ヌルヌルの何か、が殺すのではなくて、アフロント人がフォークで刺すのね。まさに、狩猟ですな。

 

そうして捕らえたそばから、すでに調理され、下ごしらえを終えた「同じ動物の完成品」を自分たちの嘴へと掻き込んでいくのだ。

 

そしてメインディッシュには、「スクラッチハウンド(猟犬)」の肉が供された。餌穴の中では、肥満体の人間ほどの大きさがありながら8本の手足を持つその凶暴な獣のペアが、剃刀のように鋭いプロテーゼ(義肢)の顎インプラントや、ストラップ付きの爪を駆使して互いを引き裂き、血祭りにあげていた。

 

感想:人間サイズって‥めっちゃ迫力のあるメニューだこと。

 

その一方で、サイコロ状にカットされたスクラッチハウンドの肉が、圧縮された植物質でできた巨大なトレンチャー(木皿)に載せて給仕された。

 

アフロントたちはこれこそが晩餐会全体のハイライト(最高潮)であると考えていた。

 

なぜなら、このコースになってようやく、各自の席に用意されたカトラリー(食器)の中で最も威圧的な見た目をした道具である「ミニチュア・ハープーン(小型銛)」を使用することが許されるからだ。

 

これを使って、同席している他の客のトレンチャーから肉の塊を突き刺して強奪する。

 

感想:肉の強奪ゲームですな。

 

そして、ファイヴタイドが今まさに人間に教え込もうとしている「付属のケーブルを器用にピッとしならせる技術」を使い、その肉塊を自分のトレンチャーや嘴、あるいは触手へと引き寄せるのだ。

 

ピットの中のスクラッチハウンドどもに横取りされたり、あるいは空中で他のゲストにインターセプト(迎撃)されたり、自分のガス嚢のてっぺんを越えて完全に紛失したりすることなく、だ。

 

「これの素晴らしいところはな、」ファイヴタイドは、自分自身のハープーン攻撃に失敗して気を取られている「ある提督」のトレンチャーを目がけて銛を投げつけながら言った。「一番クリアに狙えるターゲット(標的)こそが、最も遠くにあるものだということだ」

 

感想:欲しいものは、簡単に手に入らんと?

 

彼はウッと唸ってケーブルをピッとしならせ、提督の右隣にいた将校がその獲物をインターセプトするまさに一瞬前に、突き刺したスクラッチハウンドの肉片を跳ね上げ、奪い去った。

 

感想:あ、隣の人の肉を奪った。

 

その肉の破片は空中にエレガントな軌道を描いて飛び、ファイヴタイドは席からほとんど腰を浮かせることもなく、嘴をカチッと鳴らしてそれを見事に口でキャッチした。

 

彼は左右に回転し、鞭をパチリと鳴らすような触手の仕草で賞賛の拍手を送る周囲に応えると、再び座席として機能しているパッド付きのY字型ブラケット(固定具)へと腰を落ち着けた。

 

「見たか?」彼はあからさまにゴクリと飲み込む動きをしてみせ、ハープーンとケーブルをペッと吐き出した。

 

「見たよ」ジェナール=ホフォエンは、先ほどの自分の失敗した試みのハープーン・ケーブルを、まだゆっくりと巻き戻しながら言った。

 

感想:遠くの席から肉を奪うのはゲームのマナーだけど、隣の席の皿から直接奪うのは、最大級の侮辱という決闘の申し込みになるという、めんどくさいアフロントのマナーw

 

彼はファイヴタイドの右隣、Y字ブラケットの突起の間に単に板を渡しただけの「特製(人間用調整)」の席に座っていた。

 

彼の足は、テーブルの外周を取り囲む「ゴミ廃棄用の溝」の上でぶらぶらと揺れていた。スーツのAIの解説によれば、その溝はアフロントのグルメたちが絶賛するような、凄まじい悪臭を放っているとのことだった。

 

感想:絶賛‥アフロントにとっては、最高の匂い!

 

その時、彼の左側を1本のハープーンが至近距離でかすめて飛び去り、ホフォエンはビクッとして身をかわしたため、危うく席から転げ落ちそうになった。

 

ジェナール=ホフォエンは、5つ隣の席から「ファイヴタイドの皿を狙っていたんだ」と言い訳するアフロント将校からの、爆笑と大げさな謝罪を受け流し、礼儀正しくそのハープーンとケーブルを拾い上げて彼へと戻してやった。

 

感想:まじで落ち着かない食事会や。

 

彼は再び、自分の目の前にある加圧容器に入った「味のパッとしない、ミニチュアサイズのご馳走」をチビチビとつつく作業に戻った。

 

4本の指がついた小さな手のような形をしたゲルフィールド製の食器を使ってそれらを口へと運びながら、彼の脚は依然として悪臭を放つゴミ溝の上で揺れていた。まるで、大人のディナーに同席させられている子供のような気分だった。 

 

感想:こういう時は、時間が過ぎるのをただ黙って待っていた方が賢明だ説。

 

「おい人間、もう少しで当たるところだったな! ハハハハ!」

 

ファイヴタイドとは反対側に座っている外交部隊の大佐が咆哮した。彼は触手でホフォエンの背中をガツンと叩いたため、ホフォエンは席から半分突き飛ばされてテーブルの上に突っ伏した。「おっと失礼!」大佐はそう言うと、ホフォエンの歯がガタガタと鳴るほどの凄まじい力で彼を強引に引き戻した。

 

感想:悪気ありな予感

 

ジェナール=ホフォエンは品よく微笑み、テーブルから自分のサングラスを拾い上げた。

 

この外交部隊の大佐は「クイックテンパー(短気)」という名前で通っていた。カルチャーの人間からすれば、アフロントの外交官の間ではうんざりするほどよく見かける種類の名前(肩書)だった。

 

感想:やっぱり

 

ファイヴタイドが以前説明してくれたところによると、問題は、アフロントの「古き悪き守旧派」の一部が、自分たちの文明にそもそも「外交部隊」なんてものが存在すること自体を少し恥じていることにあるらしい。

 

感想:まあ、こうもいろんな惑星に文明ができたり、マインドとか超高度AIの存在があるとねぇ。自由に殺すのもできなくなるわよねぇ。昔はいい時代だったわよねぇ。

 

そのため、彼らは他の種族から「あいつら、弱気(弱体化)の兆候を見せ始めたぞ」と疑われるのを防ぐための埋め合わせとして、最も攻撃的で、最も外国人嫌い(排他的)なアフロントだけを意図して外交官に選任しているのだという。

 

感想:アフロントの守旧派は、外交=弱さ、と見なされるのを恐れて、わざと一番凶暴で外国人嫌いな奴を外交官に選んでいる。そのため、アフロントの外交は常に暴力一歩手前である。

 

「アフロントは軟化している」などという、危険極まりない不条理な考えを誰にも抱かせないために。

 

「さあ行け、人間! もう一発投げろ! そんなクソ飯が食えないからって、この楽しいお祭り騒ぎの仲間入りを遠慮する必要はねえぞ!」

 

感想:ほんとに、パッとしないお味の食事です。

 

テーブルの反対側から投げられたハープーンが、ピットを飛び越えてファイヴタイドのトレンチャー(皿)目がけて飛んできた。

 

アフロント大佐はそれを器用に叩き落として投げ返し、大爆笑した。ハープーンの持ち主は間一髪で頭を下げてかわしたが、運悪く通りかかった飲み物の給仕のガス嚢に直撃し、給仕は悲鳴を上げ、プシューッとガスを噴出しながら悶絶した。

 

感想:アフロント大佐、優しい。と捉えていいのかい。

 

ジェナール=ホフォエンは、ファイヴタイドの皿の上に転がっている肉の塊を見つめた。「なぁ、君の皿の上にあるやつを直接ハープーンで奪っちゃダメなのか?」と彼は尋ねた。

 

ファイヴタイドはガバッと身体を直立させた。「隣人の皿からだと!?」彼は怒鳴り散らした。「ジェナール=ホフォエン、それは『チート(卑怯)』か、あるいは極めて侮辱的な『決闘への申し込み』だぞ! 

 

感想:うんうん、さっき私が言ったね。

 

クソ食らえ、一体あのカルチャーって場所では、どんな教育(マナー)を教えてやがるんだ!?」

 

「これはとんだ無礼を。許してくれ」ジェナール=ホフォエンは言った。

 

「よろしい」ファイヴタイドは眼柄をコクコクと動かして許しを与え、ハープーンのケーブルを巻き戻した。

 

感想:謝ると素直に許してくれるアフロント、すき。ネチネチ言わなそうで、すき。

 

そして自分の皿から肉片をつまんで嘴へと放り込み、飲み物に手を伸ばし、他の全員と一緒にテーブルを触手でドタバタと叩き始めた。

 

餌穴の中では、ちょうど1匹のスクラッチハウンドがもう1匹を仰向けにひっくり返し、その首を噛みちぎったところだった。「見事な一撃だ! よくやった! ナンバー7、あれは俺の犬だ! 俺があいつに賭けてたんだ! 俺だ! 俺だぞ! 見たか、ガストリーズ? 言った通りだろ! ハハハハ!」

 

感想:もうーほんまうるさい食事会やわー。

 

ジェナール=ホフォエンは、一人でニヤニヤと笑いながら、小さく首を振った。

 

これまでの人生で、彼はこれほど「紛れもなく完璧なエイリアン(異界)」の場所に身を置いたことはなかった。

 

感想:ほうほう。他のエイリアンは、カルチャーみたいに、文明的というか、そもそと外交に人間を使う必要もない気がしてしまうし。原始的だもんな、アフロント人は。好き放題な感じが、もはや好感。おもしろいよな。

 

ここは、近くの恒星から何光年も離れた茶色矮星の周りを公転するブラックホール、さらにその周囲を回る、冷たく圧縮されたガスで満たされた巨大なトーラス(円環状の超巨大人工建造物)の内部なのだ。

 

その外壁には無数の宇宙船(そのほとんどが、アフロント特有の、トゲトゲしく膨らんだ凶悪な形状の船だ)がびっしりと群がっており、内部は、幸せそうに宇宙を駆けるアフロントたちと、彼らがコレクションしている「被害者となった奴隷種族ども」の群れで満ち溢れている。

 

感想:どうして幸せそうに宇宙を駆けてるのだ。アフロントの奴隷になるのは嫌だなー。リングワードのパペッティア人の奴隷ならアリかも。いやー、でも‥

 

それなのに‥彼は、これ以上ないほど「我が家にいるような(アット・ホームな)」居心地の良さを感じていた。

 

感想:ジェナールは、冒険を求めてしまう、ネジの外れたマーンなのかもしれない。

 

『ジェナール=ホフォエン、私です。スコペル=アフランクイです』

 

突然、ホフォエンの頭の中で別の声が響いた。スーツを介して話しかけてきている、彼の自宅のモジュール(AI住宅)の声だった。

 

感想:ジェナールの自宅AIの名前は、スコペルというのか。いろんな人工知能に囲まれていて楽しそう。

 

『緊急のメッセージがあります』

『後にしてくれないか?』ホフォエンは脳内で思考を返した。

 

感想:それ!わたしも早くやりたい!ニューラルリンク!ニューラルリンク!

 

『今、恐ろしく厳格で正しいディナー・マナーの対応でちょっと忙しいんだ』

『いえ、待てません。今すぐこちらに戻ってきていただけますか? 直ちに、です』

『何だって? 嫌だね、帰るわけないだろ。正気か? まだ着いたばかりだぞ』

『着いたばかりなわけないでしょう。あなたが私を置いて出て行ってから、もう80分も経っています。しかも、そのお食事とやらに偽装した動物サーカスですでにメインディッシュに突入しているじゃないですか。そのバカなスーツから中継される映像で、こちらからは何が起きているか丸見えなんですよ‥』『バカとは何事ですか!』とスーツのAIが会話に割り込んできた。

 

感想:あはっ(興奮)もう、人工知能と人工知能のかけ合いというか、もう好きすぎる!もはや、こういうシーンを読みたいがために、読んでいると言ってもよろしい。

 

『黙ってなさい』モジュールがスーツを一喝した。『ジェナール=ホフォエン、今すぐ戻るのですか、戻らないのですか?』

『戻らない』

 

感想:スーツよりも、自宅AIの方が、性能が上に作られているのかもしれない説。

 

『やれやれ、では通信の優先順位(プライオリティ)を確認させてください‥よし。では、現在の‥』

 

「‥賭けるか、人間の友よ?」

ファイヴタイドが、ホフォエンの目の前のテーブルを触手でバチンと叩きながら、話しかけてきた。

 

感想:はうあ(興奮)人工知能と人工知能のお喋りに割り込む、野蛮な異星人アフロント。楽しい。

 

「え? 賭けだって?」ジェナール=ホフォエンは、アフロントの大佐が何を言っていたのかを頭の中で素早く再生しながら言った。

 

「次の赤の扉から出てくる奴に、50サッカ(sucks)だ!」ファイヴタイドは両隣の同僚将校たちをちらりと見ながら吼えた。

 

感想:問題は、何に賭けるか、だ。

 

ジェナール=ホフォエンは、手でテーブルをバチンと叩いた。「少なすぎる!」彼は叫んだ。スーツが彼の翻訳された声をそれに合わせて大音量に増幅するのを感じた。いくつかの眼柄(めづか)が彼の方向を向いた。

 

感想:えっ。手を賭けるの?

 

「青の猟犬(ハウンド)に200サッカだ!」

ファイヴタイドは、お世辞にも大富豪とは言えず「裕福な方」程度の家柄の出身であり、彼にとって50サッカは半月分の自由に使えるお小遣いに相当した。

 

そのため大佐は微細に身をすくめたが、すぐに最初の触手の上にもう1本の触手を叩きつけた。「この袋叩きにすべき異星人め!」彼は芝居がかった調子で叫んだ。「この俺の地位の将校に対して、たったの200が相応しい賭けだとでも言うつもりか? 250だ!」

「500サッカ!」ジェナール=ホフォエンはもう一方の腕を叩きつけて叫んだ。

「600だ!」ファイヴタイドは3本目の手足をドンと叩きつけて怒鳴った。

 

感想:あわあわあわあわ。

 

彼は他の面々を見回し、知った風な視線を交わし合って、周囲の爆笑を誘った。人間側が「手足の数」で負けた(出し尽くした)からだ。

 

感想:確かにな( ´ ▽ ` )

 

ジェナール=ホフォエンは席の上で身体をひねると、左脚を持ち上げ、ブーツのヒールをテーブルの表面に踏み鳴らした。「1000サッカだ、お前のその安っちい皮なんかクソ食らえ!」

 

感想:ひょえ。

 

ファイヴタイドは、ジェナール=ホフォエンの目の前ですでに混み合い始めていた手足の山の上に、4本目の触手をピッとはじき乗せた。「乗った!」アフロント大佐は咆哮した。「それ以上賭け金を吊り上げて、お前を席からゴミピットの中へと引き摺り下ろさなかった俺の情けを、幸運に思うんだな、このミクロな障害者め!」ファイヴタイドはさらに大声で笑い、近くの将校たちを見回した。

 

感想:おお、ジェナールがこの野蛮な賭けに馴染んでいる‥楽しんでるじゃねぇか‥にやにや‥って感じだな。

 

他の者たちも笑った。下級将校の何人かは義務的に、ファイヴタイドの友人や親しい同僚である他の何人かは、ある種の代理の必死さを伴って大声すぎるほどに笑った。

 

感想:笑うことが大事、盛り上げるの大事。

 

その賭け金は、平均的なアフロントの男であれば、自分の連隊食堂や、銀行や、両親、あるいはその3つすべてとの間で、とんでもないトラブル(破滅)を引き起こしかねないほどの巨額だったからだ。

 

感想:おおー。ファイヴタイドもなかなかのギャンバラー。

 

また別の者たちは、ジェナール=ホフォエンが「ニヤニヤ笑い(不敵な笑み)」と認識するようになった表情で二人を見守っていた。

 

ファイヴタイドは、熱狂的に周囲のすべての飲み物バルブを満たし、テーブル全体で「もしピットの管理人が早く動かないなら、とろ火でじわじわ焼き上げてやろう」の歌を合唱し始めた。

 

感想:とろ火でしわじわ焼き殺そうという曲名も、なかなか。

 

『よし』とジェナール=ホフォエンは思った。『モジュール、さっきの続きは?』

 

『今のいささか無茶な賭けでしたね、ジェナール=ホフォエン。1000サッカなんて! ファイヴタイドが負けたらそんな大金払えませんし、彼が勝ったとしても、私たちが資金を湯水のように浪費していると思われるのは本意ではありません』

 

ジェナール=ホフォエンは小さくニヤリとした。これ以上ないほど全員をイラつかせる完璧な方法だ。『知るか』と彼は思った。『それで、メッセージは?』

『あなたのスーツの中にある、脳みそと呼べる代物に向けて直接データを送信(スクワート)できると思います。』

『聞こえてますよ』とスーツが言った。

 

感想:はふっ(興奮)いいねいいね、AIたちの漫才がめっちゃ愛おしき。脳みそと呼べる代物‥モジュールは明らかにスーツを見下しておりますな( ´ ▽ ` )にやにや。

 

『周りのアフロントの友人たちに傍受されることなくね、ジェナール=ホフォエン』とモジュールは彼に告げた。『「クィッケン(思考加速剤)」を少し分泌させて、それから‥』

 

『失礼ですが』とスーツが言った。

『ビル・ジェナール=ホフォエン様は、現在の状況下で「クィッケン」のような強力なドラッグを腺から分泌させる前に、二の足を踏むべきではないかと思います。彼(ジェナール)があなた(モジュール)の目の届かない場所にいる間は、結局のところ私(スーツ)の責任(お預かりもの)なのですからね、スコペル=アフランクイ(モジュールの名前)。というか、公平になってくださいよ。あなたはあの上(軌道上)でぬくぬくと座っているからいいでしょうが‥』

 

感想:はふはふ(興奮) バカにされ続けていたスーツが立ち上がった!ジェナールの管理は今こちらで預かっていますので、安全な場所でぬくぬく座っているモジュールは黙りなさいよ、という意味だろうな。楽しい〜!あ、ちなみに、カルチャー人は、特有の能力(体内の腺から任意の脳内麻薬・ドラッグを分泌させる能力)を使って、思考を極限まで加速させる「クィッケン」という薬物を使用している。

 

『黙ってなさい、このからっぽの薄膜め』モジュールがスーツに言った。

 

感想:反撃、きたーーー!

 

『なんですって!? なんという無礼な!』

『お前ら二人とも、いい加減に黙れ!』ジェナール=ホフォエンは彼らに思考を送り、生身の声で大声で叫びそうになるのを必死でこらえた。

 

感想:まじでめっちゃ憧れる。思考の中で、AI同士が揉み合って、まあまあと制裁に入る‥。昔、中学の時、下校時によくそんな妄想してたな。

 

ファイヴタイドが彼にカルチャーについて何か話しかけてきていたのに、二つの機械が彼の頭の中で痴話喧嘩で満たしてくれたせいで、すでに最初の部分を聞き逃してしまっていた。

 

感想:ああ、イーロンマスク様ぁ。はよ、ニューラルリンクをぉ〜。テラドローンさまぁ〜、はよ小型ドローンに高知能AI搭載をぉ〜。おっと、その前にベーシックインカムがはじまらなきゃ、何もはじまらねえ‥。今生まれた子供が羨ましい。ん?うーん。

 

「‥これほどエキサイティングになれるか、ええ、ジェナール=ホフォエン?」

 

「全くその通りだよ!」彼は合唱の騒音に負けないよう大声で叫び返した。彼はゲルフィールドの食器をフードコンテナの一つに沈め、食べ物を唇へと運んだ。

 

彼は微笑み、食べている間、頬をこれ見よがしに膨らませてみせた。ファイヴタイドはゲップをすると、人間の頭の半分ほどの大きさがある肉の塊を嘴(くちばし)へと押し込み、再び動物ピットのエンターテインメントへと向き直った。

 

ピットの中では、新しいスクラッチハウンドのペアが、まだ互いを値踏みしながら警戒深く円を描いて回っていた。二匹の実力はかなり拮抗しているように見える、とホフォエンは思った。

 

感想:ホフォエン‥君はいま、最高に幸せな時を過ごしていることに気づいていないだろう。野蛮だけど原始的でナチュラルなアフロント人のゲームを眺めつつ、脳内ではAI同士が漫才をしている‥。

 

『もうお話ししてもよろしいでしょうか?』とモジュールが言った。

『ああ』ジェナール=ホフォエンは思考を返した。『さあ、何なんだ?』

『先ほど申し上げた通り、緊急のメッセージです』

『誰からだ?』

『GSV(一般システム宇宙船)「デス・アンド・グラビティ(死と重力)」号です』

 

感想:今でも君を愛してる号といい、バンクスの船の名前って、絶妙にダサくていいね。って、んんー?GSV『オネスト・ミステイク』と言えば、プロローグに出てきた妊婦と動物たちの恒星間移動型宇宙船のことじゃなかったっけ?ちがうっけ?

 

『ほう?』ジェナール=ホフォエンは少し感銘を受けた。『あの気難しい頑固者が、俺とはもう口を利かないものだと思っていたが』

『私たちも皆そう思っていました。ですが、どうやら向こうから話しかけてきているようです。さあ、このメッセージを受け取りますか、受け取りませんか?』

『わかった、受け取る。だが、なぜ俺がクィッケンを分泌させなきゃならないんだ?』

『長大なメッセージだからに決まっているでしょう‥実際には、これはインタラクティブ(双方向)メッセージです。あなたの質問に答えることができるマインド・ステート(精神状態)の抽象要約が付属した、完全なセマンティック・コンテキスト(意味論的文脈)信号セットなのです。もしこれをリアルタイムでそのまま聞いていたら、陽気なホストたちが「給仕スタッフ狩り」のコースに達する頃になっても、あなたはまだその場に口を開けたマヌケな表情で座り続けることになりますよ。そして、私は「緊急だ」と言いました。ジェナール=ホフォエン、ちゃんと集中していますか?』

 

感想:モジュールの言ってることがまともすぎて、言い返せないホフォエン。そんな高速で脳内を動かせるクイッケン‥ほしい。

 

『集中してるよ、クソ。だが頼むから、ただメッセージの要点だけを俺に教えてくれないか? 概要(プレシ)でいい』

 

『このメッセージはあなた宛てであって、私宛てではありません、ジェナール=ホフォエン。私は中身を見ていません。送信しながらストリーミングで複合解読される仕様なのです』

 

『オーケー、オーケー、薬(クィッケン)は分泌させた。撃て(送れ)』

『私は今でも悪いアイデアだと思いますがね‥』とゲルフィールド・スーツが愚痴をこぼした。

 

感想:スーツは、クイッケン反対派なのかもしれん。なんでモジュールの言うことを‥もごもご。かわいい(興奮)

 

『黙りなさい!』モジュールが言った。『すみません、ジェナール=ホフォエン。これがメッセージの本文です』

 

感想:マインドでたくさんのAIがうじゃうじゃいる中‥どんな‥一体どんな‥はふはふ

 

『GSVデス・アンド・グラビティ号より、セドゥン=ブライジャ・ビル・フルエル・ジェナール=ホフォエン・ダム・オイスへ。メッセージ開始』とモジュールは「公式(オフィシャル)」のトーンで言った。

 

感想:ほうほう。通信時は、ハートがなくなるんね。

 

すると、別の声が彼の脳内を乗っ取った。

 

『ジェナール=ホフォエン。君と再び通信することになったことについて、私が喜んでいるようなフリをするつもりはない。しかしながら、私がその意見や判断を尊重し賞賛する特定の方々からそうするよう要請されたため、この状況は、私が全力を尽くして要請に応じなければ自身の義務を怠ることになると判断せざるを得ないほど重大である。

君の常習的な天邪鬼、議論好き、そして故意にへそ曲がりな性質を正当に認識した上で、私はこのメッセージを双方向信号の形で送信することで君と通信している。見れば、君は現在、あの「アフロント」として知られる、子供じみて残酷な新興のならず者集団へのカルチャー外交官の一人を務めているようだな。これが君に対する一種の洗練された罰として計画されたものだったとしても、君はその任務とは言わないまでも、その環境にいくらかの喜びを持って適応してしまっているのではないかという、不愉快な予感がしている。君がいつものように、無頓着な不注意さと、その場しのぎの利己主義を織り交ぜてその任務をこなしているであろうことは想像に難くないがこの信号がインタラクティブ(双方向)だってんなら‥』

 

感想:長い。

 

ジェナール=ホフォエンが割り込んだ。『さっさと本題に入ってくれないか、クソが』

彼はピットの両側で、2匹のスクラッチハウンドが超スローモーションで互いに身体を硬直させているのを見つめていた。

 

感想:クイッケン使用時は、思考加速ドラックゆえに、投与中はみんなスローモーションになる。

 

『本題とは、君のホスト(アフロント)たちに、しばらくの間君との付き合いを遠慮してもらわなければならなくなったということだ』

 

『何だって? なぜだ?』ジェナール=ホフォエンは即座に警戒を強めて思考した。

 

感想:えー、もう会うのやめろとか、君たちカルチャーの人間といるよりも、おもしろいじゃないか。

 

『すでに決定が下されたのだ。言っておくが、私にその決定権は一切なかった。君の能力が、別の場所で必要とされている』

 

感想:権威者っぽい言い方できやい。

 

『どこでだ? 期間はどれくらいだ?』

『正確にどこか、あるいはどれほどの期間かは教えられない』

 

『当てずっぽうでもいいから言ってみろ』

『教えられないし、教えるつもりもない』

『モジュール、このメッセージを切れ』

『本当にいいのですか?』とスコペル=アフランクイ(自宅AI)が尋ねた。

 

感想:毎度だが、登場人物の男がテンプレすぎる説。もはや、これもエンタメ。

 

『待て!』GSVの声が遮った。

『君の時間を「約80日間」ほど提供してほしい、と言えば満足か?』

 

感想:あーあ、ホフォエンのいつもの手口だって、なーんで分からないかな〜

 

『満足するわけないだろ。俺はここがすっかり気に入ってるんだ。「ちょっとした仕事を一つ手伝ってくれ」っていうお決まりの甘い勧誘文句に釣られて、過去にどれほど「接触(コンタクト)部隊・特別事情(スペシャル・サーカムスタンス=SC)」のクソ面倒な案件に放り込まれてきたと思ってんだ』

 

(実際のところ、これは完全に事実というわけではなかった。ホフォエンが過去にSCのために動いたのは一度きりだったが、コンタクト部隊の「スパイ・不正規工作部門」であるSCのために働いた結果、予想以上の大トラブルに巻き込まれた人間を、彼はたくさん知っていた。あるいは噂に聞いていたのだ)

 

感想:ホフォエンは、交渉上手。しかしまあ、リアルにAI時代を迎えている今読むと、交渉って人間がやる必要あるのかなー?外交とかいちばん危険でめんどうじゃないか。

 

『私は何も‥』

『それに、俺にはここで果たすべき任務がある』ホフォエンが話を遮った。

 

『1ヶ月後には大評議会との謁見が控えてるんだ。近隣種族にもっと優しくしないと、お前らのケツをひっぱたくぞ、と言い渡す役目がね。この刺激的な新しいオファーとやらの詳細を話すか、さもなきゃその提案を自分のケツにでも突っ込んでろ』

 

感想:ふう。

 

『私は、自分が「特別事情(SC)」を代表して話しているとは一言も言っていない』

『じゃあ、SCじゃないと否定するのか?』

『そういうわけではないが、しかし‥』

『なら、クソくだらない勿体ぶりはやめろ。一体どこの誰が、この才能あふれる極めて有能な外交官を現職から引き剥がそうなんて?』

 

感想:redditの感想で、登場人物がみんなクズって書いてあった投稿を思い出す。そのコメントに対して、それは意図的なので仕方ありません、というのがあった。

 

『ジェナール=ホフォエン、我々は時間を無駄にしている』

『「我々」だって?』ジェナール=ホフォエンは、2匹のスクラッチハウンドがスローモーションで互いに飛びかかるのを見つめながら思った。『まあいい。続けろ』

 

『君に要求されている任務は、どうやら極めて「デリケート」なもののようだ。だからこそ、私個人としては君がその任務にこれっぽっちも向いていないと確信しているし、それゆえに、すべての詳細が必要とされるその瞬間が来るまでは、私自身にも、君のモジュールにも、君のスーツにも、そして当の君自身にすら、詳細のすべてを委ねるなど愚の骨頂だと考えている』

 

感想:権力者とテンプレボーイの話し合いは退屈だ。

 

『ほら見ろ、それこそお前がケツに突っ込んでおくべき「SCお決まりの秘匿主義(知る必要のある者だけの原則)」ってやつだ。その任務がどれだけクソデリケートだろうが知ったことか。何が伴うのかを知るまでは、検討すらしてやらないぞ』

 

スクラッチハウンドどもは、今まさにベイト・ピットの中央から1メートルほどの空中ですれ違い、跳躍しながら互いに身体をひねっていた。(クソ、)とホフォエンは思った。(この勝負は、どちらの獣が先に相手の首に歯を突き立てるか、最初の飛びかかりの一撃ですべてが決まるタイプの試合かもしれないぞ。)

 

感想:脳内も外も騒がしくなってきましたな。

 

『要求されているのは、』メッセージは、「デス・アンド・グラビティ」号が昔からイライラした時に出していたトーンをかなり忠実に再現しながら言った。

 

感想:アナログ感あってよき。

 

『君の時間の80日間だ。そのうちの99%から99.9%以上の時間は、ポイントAからポイントBへと移動するだけで、何一つ骨の折れるような、あるいは要求の厳しい仕事をする必要はない。旅の前半は、我々がアフロント側に君に提供するよう要請する(というより、おそらく金を払って手配する)アフロントの宇宙船に乗り、想像するにかなりの快適さの中で過ごすことになる。後半はカルチャーのGCU(一般接触船)の船内で確実な快適さを約束され、その後、別のカルチャーの船を短期間訪問する。そこで、君に要請したい任務が実際に「遂行」されることになる「短い訪問」と言ったが、君に要求される事柄は、おそらく1時間以内に完了する可能性があり、どれだけ長く見積もっても1日以上かかることはない。その後、君は復路につき、我々の親愛なる友人であり同盟者であるアフロントの元へと戻って、中断した場所から活動を再開すればいい。どうだ、これなら大した重労働には聞こえないだろう?』

 

スクラッチハウンドどもはピットの中央上空で衝突し、互いの喉を目がけて顎を突き出していた。まだ判別するのは少し難しかったが、ホフォエンの目には、ファイヴタイドが賭けた方の犬(赤の首輪)の形勢はあまり良さそうには見えなかった。

 

『へえへえ、そうかい。そんな話は前にも聞いたことがあるよ、D&G(デス&グラビティ)。で、俺への報酬(見返り)は何だ? 一体なぜ俺がそんなことを――? ――おっと、クソ‥!』

 

感想:パパと息子の会話でわろた、

 

『どうした?』デス・アンド・グラビティ号のメッセージが尋ねた。

しかし、ホフォエンの意識は完全に別のところへ向いていた。

 

2匹のスクラッチハウンドは空中でがっちりと組み合い、スローモーションで手足をバタつかせながらピットの床へと落下した。青い首輪をつけた犬が、赤い首輪の犬の喉を完全に顎でロックしていた。 周囲のアフロントたちの多くが歓声を上げ始めていた。ファイヴタイドと彼の支持者たちは悲鳴を上げていた。

 

感想:おお〜。

 

『スーツ?』ジェナール=ホフォエンは思考した。

『何でしょうか?』ゲルフィールド・スーツが言った。『てっきり、まだお話し中かと?』

『そんなことは今はどうでもいい。あの青いスクラッチハウンドが見えるか?』

『あなたも私も、あのクソったれな生き物から目を離せませんよ』

『あいつにエフェクター(素粒子遠隔操作ビーム)をくれてやれ。相手から引き剥がすんだ』

『そんなことできません! それは「チート(不正行為)」です!』

 

感想:ゲームプレイヤー感強め。

 

『ファイヴタイドのケツは、この賭けのせいでメリーゴーランドの外まで完全にハみ出しかけてるんだよ、スーツ。今すぐやれ。さもなきゃ、重大な外交問題の個人責任をお前が背負うことになるぞ。お前次第だ』

 

感想:人間はAIを脅すこと多し。

 

『なんですって!? でも!』

『今すぐエフェクターを撃つんだ、スーツ。ほら、前回のアップグレードでお前、アフロントの監視網をかいくぐって微細操作できるようになったんだろ。おい! 見ろよあのザマ。うわぁ! あの義肢の顎が自分の首に食い込んでくる感覚が想像できるか? ファイヴタイドは今頃、自分の外交官キャリアに永遠の別れのキスをしてる最中だぞ。おそらく俺に決闘を申し込む方法をすでに考えてる。その後、俺が彼を殺そうが、彼が俺を殺そうがどうでもいいが、十中八九、カルチャーとアフロントの間で戦争に‥』

 

感想:人間と違って、だらしないというか、業があるというか、人間よりも人間っぽい説

 

『わかりましたよ! わかりました! ほら、やりました!』

 

感想:スーツ、仕事早い。

 

ジェナール=ホフォエンの右肩の上が、かすかに震えるような(ブーンという)感覚に包まれた。

次の瞬間、赤いスクラッチハウンドがビクッと跳ね、青いスクラッチハウンドの胴体が不自然に二つ折りに折れ曲がって、噛みついていた顎の力が緩んだ。 赤い首輪の獣はすかさず相手の下から這い出ると、身体をひねって形勢を逆転させ、今度は自分が青い首輪の獣の喉へとプロテーゼの顎をガッシリと突き立てた。

 

ホフォエンのすぐ隣では、依然としてスローモーションのまま、ファイヴタイドが(勝利の予感に)空中へと浮き上がり(立ち上がり)始めていた。

 

感想:アフロントにはなぜバレないのか。

 

『よし、D&G。何の話だったっけ?』

『今の遅れは何だ? 一体何をしていた?』

 

感想:わんわんの対決をみてたんだよ。

 

『気にするな。あんたの言う通り、時間は無駄にできない。先を急ごう』

『君が報酬を求めていることは察する。何が欲しいのだ?』

『おや、考えさせてくれ。俺専用の宇宙船を1隻もらえるか?』

『それについては交渉可能であると理解している』

『だろうな』

『望むものは何でも手に入る。どうだ? それで承諾するか?』

『はは、もちろんさ』

『ジェナール=ホフォエン、頼む。私からも懇願する。この件を引き受けると端的に言ってくれ』

『D&G、あのあんたが俺に「懇願」してるだって?』ジェナール=ホフォエンは思考の中で笑いながら尋ねた。

 

感想:あー。人間のシーンはつまらぬ。

 

ピットの中では青い首輪のスクラッチハウンドが相手の顎の中で絶望的にのたうち回り、ファイヴタイドが彼の方を振り向き始めていた。

 

『そうだ、懇願している! さあ、同意してくれるか? 時間がないのだ!』

視界の端で、ジェナール=ホフォエンはファイヴタイドの手足の1本が自分の方へとすっ飛んでくる(背中を叩こうとしている)のを見た。彼は自分のスローモーション化している身体に、その衝撃への備えをさせた。

 

感想:多分、自分で何かを成し遂げたことがないんだ。だから、登場人物たちはテンプレ化しちゃうんだ。基本はAIが関与するし、自らの力で何かを‥というのはなさそう。だから、みんな同じようなキャラになるんだろうなー。まあ、作者がそう考えてどうかした、ってわけじゃないだろうが。

 

『考えておくよ』

『しかし‥!』

『スーツ、通信を切れ。モジュールには、夜更かしして待つ必要はないと伝えておけ』

 

『それからスーツ、コマンド命令だ。俺が呼びかけるまで、自分自身を完全にオフラインにしろ』

ジェナール=ホフォエンは「クィッケン(思考加速)」の効果を停止させた。

 

現実の時間が一気に元の速度へと戻る。

ファイヴタイドの熱狂的な「お祝いのドツき」が、彼の背中に歯がガタガタと鳴るほどの衝撃とともに炸裂した瞬間、彼は微笑み、幸せなため息をついた。

 

かくしてカルチャー(の裏工作)は、1000サッカの賭けに大勝利した。

実に楽しい夜になりそうだ、と彼は思った。

 

感想:はわー。読んだ読んだ。今日はここまでにしよっと。つかれた。