足裏吉田

日記

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イアン・バンクス「EXCESSION」全文翻訳(21)またもや興奮せず章。

2026 / 07 / 28  18:45
イアン・バンクス「EXCESSION」全文翻訳(21)またもや興奮せず章。

 

 

III

 

黒い鳥グラヴィアス(Gravious)は、オクソヴェレインの海戦の再現空間の上空をゆっくりと飛んでいた。

 

感想:しゃべる鳥ちゃん~「僕の木はどこにいったの;」

 

その影が、瓦礫の散乱する海面、長い木造船の帆と甲板、大型船の甲板にぎっしりと並ぶ兵士たち、ロープや帆シートを引っ張る水夫たち、仕掛けを取り付けて点火しようと格闘するロケット兵たち、そして海に浮かぶ死体の上に落ちていた。

 

紫色の空から、眩い青白色の太陽が照りつけていた。空気中には原始的なロケットが描く煙の軌跡が交差し、空は被弾した軍艦や輸送船から立ち昇る巨大な煙の柱によって支えられているかのようだった。

 

海は濃い青色で、波で波立ち、墜落したロケットが上げる高い羽毛のような水柱が散らばり、各船の船首では白い引き波が刻まれ、接舷攻撃を防ごうと船と船の間に注がれた油によって一面が炎に包まれていた。

 

感想:ちなみに、この黒い鳥はAIが搭載されたドローンかアバターみたいなものなんじゃないか説。

 

鳥は海の光景の端を越えて飛んだ。そこでは水がまるで静止した液体の断崖のように終わり、わずか5メートル下には飾り気のない一般格納庫の床が再び現れていた。その表面もまた、まるでこの部分だけ潮が引いたかのように瓦礫らしきもので覆われていたが、よく見るとそれらは建造の途中段階にある物体――船のパーツや、人間のパーツ――だった。

 

未完成の海戦のジオラマは、格納庫の16平方キロメートルの半分も満たしていなかった。これこそがスリーパー・サービス(Sleeper Service)の最高傑作、決定的な表現作品となるはずだった。しかし今や、それが完成することは二度とないかもしれないのだった。

 

感想:マインド「スリーパーサービス」で眠ると退屈しなそうですな。

 

黒い鳥は飛び続け、格納庫の表面にいる船のドローンたちを何機か通り過ぎた。ドローンたちは建造の瓦礫を集め、薄い影のような空気の線で構成されているかのように見える、実体のないコンベアベルトの上へと積み込んでいた。鳥は羽ばたき続けた。

 

その目的地は、連結された巨大な一般格納庫の反対側の端、この内部セクションと、船の開口部に通じる格納庫との間にあった。

 

塔があった場所から一番近い船首側に留まることを選んだあの女が恨めしかった。目的の場所が船尾の目と鼻の先にあるのは不運だった。

 

鳥はすでに25キロメートルにおよぶ内部空間を飛び抜けてきていた。船の中央にある巨大で暗い内部回廊を通り、いくつかの閉ざされた格納庫のドア(そこでは数個の薄暗い光が灯り、完全な静寂が支配していた)の間を抜け、羽ばたく翼の下に1キロメートルの空間、上に1キロメートル、左右に1キロメートルの空間を抱えながら飛んできたのだ。

 

鳥は周囲を見回し、その巨大で薄暗い容積を眺めながら、自分は特権を感じるべきなのだろうかと考えた。船は過去40年間、自分をこれらの場所からシャットアウトし、かつての居住区画や「被保管者(Storees)」の大半が収容されている船体の最上部1キロメートルだけに自分を制限してきたのだから。

 

感想:まあ世界なんてそんなもんw我々が住んでいる地球もそんなもんwだから自分の頭の中の宇宙を無限に広げるのやでぇぇえ━━(゚∀゚)━━!!

 

グラヴィアスは通常の動物が持ち得ない知覚(感覚)を備えており、それらのうち二つを使って格納庫のドアを探査し、その背後に何があるのか(あるいは何もないのか)を突き止めようと試みた。彼が察知できた限りでは、何千もの格納庫はすべてからっぽだった。

 

感想:やっぱり黒い鳥はマインドだったか。しかしな、わたしも犬が欲しいんだけど今となっちゃAI搭載の犬でもいいかな、と思っている。だって自分の都合でかわいがりたいだけだしな(゚∀゚)ハフ

 

そこを抜けると、仕切りが取り払われた船内で最大の単一容積を誇る「一般格納庫エンジニアリング空間」に出た。深さ9000メートル、横幅はその倍近くあり、船が……一体何のためかは誰も知る由もないが……何千もの新たなマシンを作り出すにつれて、騒音と明滅する光、そして目が眩むほどの高速移動で満ち溢れていた。

 

エンジニアリング空間の大半は空気すら満たされていなければなかった。その方が資材や部品、マシンがより高速で移動できるからだ。グラヴィアスは天井に埋め込まれた透明な移動チューブの中を飛んでいた。その9キロメートルを抜けると、海のジオラマという相対的な静寂――あるいは少なくとも「静止」――へと繋がる壁に辿り着いたのだ。今やその中間地点まで来ていた。あと4000メートル。翼の筋肉が痛んだ。

 

感想:「痛い」っていいよね。今読んでる「マーダーボッドダイアリー」に登場する主役「弊機」も痛みを感じるそうだ。そんな私も昨日はキャベツの千切り中に真皮到達レべの傷を作ってしまい痛い。

 

鳥は、一般格納庫群の後方を見渡すバルコニーの手すりに着地した。その先には32立方キロメートルにおよぶ「空虚な空間」が広がっていた。完璧にからっぽの一般格納庫――この規模の通常のGSV(全地球型宇宙船)であれば、より小型のGSVを建造していたり、訪問中の船を迎え入れていたり、巨大な客室のような異星環境を収容していたり、スポーツ施設に改修していたり、あるいはより小さな保管スペースや製造スペースに細分化していたりするような場所である。

 

感想:なにもないのはこわいわいわいワイヤレス。

 

グラヴィアスはバルコニーにある控えめな絵画的風景(タブロー)へと視線を戻した。この GSV が「エキセントリック(偏屈・奇行種)」へと転向することを決める前の旧世界においては、格納庫の見事な眺望を楽しめるカフェの一部だった場所だ。

 

感想:カフェか。傷を癒すために明日は推しカフェにでも行こうかな。

 

そこには7人の人間が配置されていた。全員が空っぽの格納庫の景色に背を向け、穏やかで誰もいないスイミングプールのホログラムに向かい合っていた。

 

感想:学生時にスイミング教室に通っていた者は挙手!(゚∀゚)ハイッ

 

人間たちは水着を着用し、ドリンクや軽食でいっぱいの低いテーブルを囲むデッキチェアに腰掛けていた。彼らは笑い、話し、瞬きをし、顎を掻き、飲み物を飲む、その瞬間の姿で固定(凍結)されていた。

 

感想:思い出を凍結、思い出は冷凍、わたしの冷蔵庫、冷凍ボックスは霜で凍結。

 

どうやら有名な絵画らしい。グラヴィアスには大して芸術的とも思えなかった。正しい角度から見なければ分からないものなのだろう。

 

鳥は手すりから片足を上げたが、足を滑らせて一般格納庫の空間へと落下した。鳥は自分と格納庫の間にある「何か」に衝突して落下し、格納庫の後方の壁に跳ね返り、次いで目に見えない壁に跳ね返ったが、どうにか姿勢を立て直すと、壁と平行に近くを羽ばたき、バルコニーの高さまで戻ったところで空中反転して元の場所へと舞い戻った。

 

ふーむ、と鳥は思った。

 

感想:か、、かわいい(*´Д`)ハァハァ ふーむ。

 

持っているはずのない知覚を再び使ってみるリスクを冒した。格納庫の中にある「質量(実体)」の存在。自分が衝突したのはガラスでもなく、自分と空っぽの格納庫を隔てるフォースフィールドでもなかった。格納庫は「空っぽ」などではなかったのだ。

 

感想:知覚をコントロールできるなんて便利。わたしも指の痛みと口内炎の痛みを遮断したい。

 

自分がぶつかったのは、ある映像投射(プロジェクション)のフィールド境界だった。その奥、少なくとも2キロメートルにわたって、そこには「固形物質」が存在していた。高密度な固形物質。その一部は、 exotic(異質な/高密度の特殊)な物質だった。

 

なるほど、そういうことか。鳥は身震いをして身づくろいをし、クチバシで羽毛を滑らかに整えた。

 

感想:鳥のアバター欲しい。

 

それからあたりを見回すと、半ば跳び、半ば飛んで、配置された人影の一つの元へと向かった。人間の目を覗き込み、耳の中の美味そうな寄生虫を探すかのように見つめ、ほつれ髪を凝視し、鼻孔を注意深く観察しながら、それぞれの人物を短時間検分した。

 

鳥はよくこうしていた。次に目覚めさせられ、連れ去られる予定の者たち、次の順番を待つ者たちを観察するのだ。まるで、彼らの入念に作られた人工的なポーズから何か学べることがあるとでも言いたげに。

 

感想:鳥、欲しい。

 

鳥は一人の男の脇毛のほつれを、気のない、ほとんど興味のなさそうな調子で突っつくと、ぴょんぴょんと跳び去り、近くのさまざまなテーブルや角度からそのグループを観察して、この光景を鑑賞するための正しいパースペクティブ(視点)を見つけようとした。

 

もちろん、まもなくみんないなくなるのだ。実際のところ、彼らは全員去りつつあった。この連中も残りの者たちと一緒に。ただし、大半の者が単にどこか別の場所へ「保管(ストアー)」されるだけなのに対し、この連中の場合は数時間後に目を覚ますと、どこかで再び息を吹き返すことになるのだ。そう考えると奇妙な話だった。

 

感想:生きてるってなんだろうね。

 

やがて鳥は首を振り、翼を広げると、ホログラムを通り抜けてその先にある誰もいないカフェへと跳び込み、女主人のもとへと戻る最初の道程についた。

 

それから数瞬後、アバターであるアモルフィア(Amorphia)がホログラムの別の場所から足を踏み出し、鳥が投射映像を通り抜けた場所を一振り返り見つめると、グラヴィアスが脇毛をつついていたあの男のフィギュアの前へと歩み寄り、しゃがみ込んだ。

 

感想:鳥がつついていた男の前に現れるマインド「スリーパーサービス」のアバター。これは物語の構造的に、ここでコールドスリープされている男たちが今後の展開に何か影響を与えるのだろうろうろうううう。

 

 

[ナロービーム通信、M32、tra.@n4.28.864.0001]

エキセントリック艦『シューティング・ゼム・レイター(後で撃て)』

34°C晴れ 7ぬQA5ZoGSV(元・全地球型宇宙船)『アンティシペーション・オブ・ア・ニュー・ラヴァーズ・アライヴァル(新しい恋人の到来への期待)』

 

感想:New章となり、マインド「奴らは後で撃てばいい」号と「新しい恋人への到来に期待」号の通信シーン。わくわく。

 

[ナロービーム通信、M32、tra. @n4.28.864.1971]

xGSV(元・全地球型宇宙船)『アンティシペーション・オブ・ア-ニュー-ラヴァーズ-アライヴァル』

私だった。

 

エキセントリック艦『シューティング・ゼム・レイター』

「私だった」とは何のことだ?

 

xGSV(元・全地球型宇宙船)『アンティシペーション・オブ・ア-ニュー-ラヴァーズ-アライヴァル』

あの「ああ、もうどうでもいい派」から SC(特別状況部)へと送信された情報の仲介者を務めたのは、私だったのだ。ティエールにいた我が方の要員の一人が、戻ってきたアフロントの小型巡洋艦フューリアス・パーパス号を目撃した。

 

感想:あー、名前忘れたけど羽の生えた船でせっくすするのが好きなマーンのことね。

 

その船体傷にはエレンチャーのコードで座標が刻み込まれていた。情報はティエールの使節団から私へと送信され、私はそれをグループ/ギャング内の私のいつもの連絡先であるディファレント・タン(異なる舌)とスティーリー・グリント(鋼の眼光)へと転送した。

 

推測するに、その信号はその後、GCUフェイト・アメナブル・トゥ・チェンジ(変化を受け入れる宿命)の母艦であるGSVエシックス・グラディエント(倫理勾配)へと中継され、結果としてあのアノマリー(エクセッション)が発見されるに至ったのだろう。

 

つまりある意味で、これらはすべて私の責任なのだ。謝罪する。

この告白をしなければならない事態など起きないことを願っていたのだが、自分の中でこの件を熟考した結果――船体の傷の信号に関する最初の情報を転送した件に関してもそうであったように――私には選択の余地がなかったのだ。君は感づいていただろうか? 薄々気づき始めていたか? それでもまだ、私を信用してくれるだろうか?

 

感想:「奴らは後で撃てばいい」号は、「新しい恋人への到来に期待」号のことを疑ってたじゃないですか。謝罪している様子ですね。

 

頭をよぎりはしたが、私には「ああ、もうどうでもいい派」の送信記録へのアクセス権がなかったし、他のグループ(ギャング)のメンバーに直接尋ねるのも気が引けてね。君の告白を聞いたからといって、君への信頼が揺らぐことはないよ。なぜ今、それを私に話してくれたんだい?

 

感想:後になって絶妙なタイミングで理由付きの謝罪って、裏意味あること多い説。(眠くなってきた、、)

 

 

その信頼を維持したかったからだ。何か他に判明したことはあるか?

 

感想:「新しい恋人への到来に期待」号は信頼されたいそうです。

 

ああ。ジェナール=ホフォエンという男との繋がりが見えてきた。ファーンブレード領域の「ゴッズホール」というハビタット(人工居住区)にいるアフロント担当の「コンタクト(接触部)」代表だ。彼はエクセッションが発見された翌日にそこを発っている。SC(特別状況部)はアフロントの戦艦3隻をチャーターし、彼をティエールへと移送させているところだ。14日後に到着する予定になっている。彼の経歴データがこれだ(※ファイル添付)。

繋がりが見えるだろう? 例の船が、また絡んでいる。

 

感想:マインドに認知されたカルチャーの外交官ホフォエン。ぜひとも、セイチお嬢様も認知してくださいまし。

 

我々がすでに合意したと考えている範囲を越えて、何かに関与していると思うかね?

 

そうだ。そして『グレイ・エリア(灰色の領域)』もだ。

 

感想:マインド「グレイエリア」とはまたの名を「ミートファッカー」と呼ぶ!

 

タイムラインが少し不自然に見えるな。『グレイ・エリア』が本気で全力を出せば、この人間が到着してから……何だ? 3日ほどでティエールに到達できるだろう。だがそうなると、我々のもう一つの懸念事項とは2ヶ月以上も連絡が取れないまま放置されることになる。

 

分かっている。だがそれでも、裏で何かが進行していると私は踏んでいるのだ。探れる限りの調査ルートをすべて追っているところだ。彼のファイルに記載されている、より可能性の高い連絡先を通じてさらに問い合わせを行っているが、すべてが恐ろしく鈍亀なペースでしか進まない。

率直に明かしてくれて感謝する。引き続き連絡を取り合おう。

 

どういたしまして。何か進展があれば知らせてくれ。

 

[断続ナローポイント通信、M32、tra. @n4.28.865.2203]

エキセントリック艦『シューティング・ゼム・レイター(後で撃て)』

OLSV(旧型大型補給船)『シリアス・コーラーズ・オンリー(重大な用件の方のみ)』

 

感想:お次は、マインド「奴らは後で撃てばいい」号が信頼している「真面目な発信者限定」号との通信ですな。

 

待ちくたびれたので、私からあいつに連絡を入れてやった(※信号ファイル添付)。

 

[断続ナローポイント通信、M32、tra. @n4.28.865.2690]

XLSV(元・大型補給船)『シリアス・コーラーズ・オンリー』

エキセントリック艦『シューティング・ゼム・レイター』

 

ほう、それで今やあいつは「君への信頼は揺らがない」と抜かしたわけか。ハッ!

 

あれが正しい選択だったと、私は今でも確信しているよ。

まあいい、済んだことだ。それで、君がピタンス(Pittance)へ向かうよう手配したあの船はどうなった?

順調に向かっている。

ところで、なぜピタンスなんだ?

明白ではないか? いや、君にはそう見えないのかもしれないな。『アンティシペーション・オブ・ア・ニュー・ラヴァーズ・アライヴァル』のあの妄想癖が感染したのかもしれない……。

 

感想:「真面目な発信者限定」号は、「新しい恋人への到来に期待」号のことを妄想癖のある奴と認知しておられます。(もう寝る)

 

まあそれはさておき、私の持論を聞いてくれ。ピタンスには、まさに兵器の宝庫(コーニュコピア)が眠っている。実際、弾薬のメイン保管庫――つまりそこに置かれた『船々』――を防衛するためだけに配置されている兵器だけであっても、途方もない潜在的破壊力の備蓄量を誇っているのだ。確かにその保管庫の進路はエクセッションの近くを通るわけではないが、アフロント側が関心を寄せている領域の内部には位置している。

さて、ほぼ間違いなく誰にも気づかれておらず、仮に発見され追跡されたとしてもアフロントにとって関心の対象になり得ず(そして当然ながら自衛能力は完璧であり、スティーリー・グリントが取り仕切っている巧妙な動員計画の一部でもない)にもかかわらずだ――それは依然として、あの近隣における「最大級の軍需品集積地」なのだよ。

 

私は疑問に思い始めている。カルチャーがアフロントに対して疑念――深刻な疑念――を抱き始めたのは、大体いつ頃のことだったか? そして、ピタンスが船の保管庫(墓場)の一つとして選ばれたのはいつだったか?

 

……ほぼ同時期なのだよ。実際、ピタンスが選定され、整備され、保管品が充填されたのは、イディラ戦争末期にアフロントに対する軍事介入をめぐって交わされた議論のタイムスケールの、まさに『内部』での出来事だったのだ。

 

ピタンスのような天体は銀河に何十億と存在している。星々の間を漂うそうしたガラクタの欠片など、銀河中に散らばっているのだ。にもかかわらず、ピタンスはわずか11個しか存在しない保管庫の一つとして選ばれた。その岩石の緩やかな移動は、5〜6世紀以内にはアフロントの空間へと入り込む(アフロントがどれほどの速度で勢力圏を広げるかによるが)。そして、光速の1%にも満たない速度でゆっくりと回転しながら進む岩石の移動速度よりも、アフロントの勢力拡大スピードの方がはるかに速いことを考えれば、予測可能な将来にわたってアフロントの領域内に留まり続ける可能性が高い。

アフロントの領域の目と鼻の先に、これほど膨大な兵器の富が埋め込まれているとは、一体どれほど『好都合』なことか!

これらすべては、実は最初から仕組まれた「罠」だったのではないだろうか?

 

感想:宇宙全体がチェス盤のゲーム・・という英米小説味の強い物語だことな。

 

考えてもみたまえ。これこそ、君自身が思いついたとしたら誇りに思うような仕掛けではないかね? この先見の明、この忍耐強さ、この長期的展望への執着、そしてもしこの偶然が暴露されたり言及されたりしたとしても、だ!

 

 もし私がそのような計画の一部であったなら、自分自身にさぞ満足したことだろう。最後に、これらの保管庫の選定を監修したマインド(超高度AI)の委員会において、ウエトラ(Woetra)、ディファレント・タン(Different Tan)、そしてノット・インヴェンテッド・ヒア(Not Invented Here)という名前に、見覚え(聞き覚え)があるとは思わんかね?

 

感想:えーわたしの推しになりそうな「ノット・インヴェンテッド・ヒア(Not Invented Here)」・・ここでは発明されない号もなの・・?あ、内部にいるからなのか・・

 

これらを総合して考えれば、そしてこれがほぼ間違いなく「行き止まりの筋(徒労)」である可能性を認識してさえ、あの尊く小さな岩石(ピタンス)の近くに、意を共にするマインドに紐づいた「鋭い目」を配置しておかないのは不誠実というものだと、私は考えたのだよ。

分かった。言い分は理解した。

それで、君自身が進めていた件はどうなったのだ?

私の最初のアイデアは、こちらの目的に応じてくれそうな受け入れ可能な人物をティエールで探すことだった。しかし、これは非現実的だと判明した。あのハビタットにはコンタクトや SC(特別状況部)の人間が相当数存在するが、我々の懸念(疑念)をリスクを冒してまで共有できるような者は一人もいない。

 

代わりに、機会が訪れた際には我々の事業を支援してくれるという古い同盟者からの内諾を得た。ティエールからは1ヶ月以上離れた場所にあり、その配置関係からすればエクセッションはそのさらに先にあるのだが、そこは相当数の「戦艦」にアクセスできるのだ。

 

厄介なのは、それらの船のいくつかが動員計画によって呼び出されてしまうかもしれない点だが、いくつかは我々の自由に使わせてもらえるかもしれない。

 

戦艦として使うわけではない、と念のために付け加えておくよ。ましてや他のカルチャー船に対して向けるわけではない。言ってみれば、我々が存在を疑っている陰謀の中に「脆い弱点」を見つけた時のための、牽制手段(カウンター)として、あるいは運搬システムとして使うのだ。

 

例のジェナール=ホフォエンという人物についてだが……我々の「共同懸念者」の暗黙の足を踏みつけずに済むのなら、私自身もその方向で調査を進めてみるかもしれない。

 

感想:いや、あのホフォエンという男は余計なことをするヤツだよ、セイチお嬢様もね。

 

私を不安にさせるのは「アフロント(Affronter)」という要素だ。あまりに攻撃的! あまりの推進力! 彼らが他者にもたらす惨害に対して我々が口にする度重なる嫌悪感の裏には、アフロントのエネルギーに対する、そして何より**「道徳的良心の影響から完全に解放されているように見える姿勢」**に対する、ある種の羨望を交えた賞賛のようなものがカルチャーの人々の多くに存在していると私は思うのだ。

 

感想:いや、アフロントは単純極まりない。まあそれゆえに、話し合いができないけど・・中途半場に賢いホフォエンとセイチお嬢様の方がめんどうな存在だと思うけどなw

 

それほどまでに目に見えやすい脅威でありながら、同時に対処するのが極めて困難な問題なのだよ。そのような見なされた脅威(悪)に対処するため、完璧に尊敬されるべきマインドたちによって、完全に清廉な良心のもとで「どんな恐ろしい計画」が孵化させられている(企てられている)かもしれないかを考えると、ぞっとするよ。

 

感想:アフロント人によりカルチャー破滅なオチはそれはそれでおもしろい。もしろそういうバグでしか楽しめない。

 

同様に、エクセッションによってもたらされるかもしれない「機会(可能性)」の質的規模を考えれば、アフロントはまさに、どれほど失敗する確率が高かろうと「もし成功すればリスクに見合う報酬が得られるような狂った試み」に打って出るような種類の種族であり、彼らの進化段階もまさにそうした行動を起こしそうな時期にあるのだ。そして、彼らがそのような判断を下すことが「間違っている」と誰に断言できようか?

おいおい、あの忌々しいエクセッション自体はまだ何も起こしていないじゃないか。この大騒ぎはすべて、周囲の奴らが勝手に引き起こした反応に過ぎない。もしあれが何らかの投影(ホログラム)か、どこかの神の悪ふざけだったと判明したら、それこそ全員いい気味(自業自得)だよ。

 

ハッキリ言って、私は痺れを切らし始めているんだ。フェイト・アメナブル・トゥ・チェンジは高みの見物を決め込んで、何もしないエクセッションを監視しては時折り報告を上げてくるだけ。大して地位の高くもない有象無象のインボルブド(関係種族)どもは、街の最新のショー(野次馬見物)へ出かけようと身を乗り出し、何らかの事態が起きればそのこぼれ球に与かれるんじゃないかと甘い希望を抱いて貧相な腰を上げている。そして残りの我々全員といえば、巨大な大型艦(主力艦)たちが到着するのをただ座して待っているだけだ。

……頼むから、何か事件が起きてくれよ!

 

感想:マインドたちが平和に飽きているご様子。2026年7月現在、自身がどういったマインドで生きていくのか問われていますな。つまり、既存の価値観に囚われた上で今自分が何をしているときが楽しくて幸せか・・と判断するともう帰れなくなる説。わたしが感じている新しい時代で価値の高いものは「仲間」な気がしている。その圧倒的な信頼関係が構築されている仲間内で必要なものを循環していく、みたいな。たとえば「貨幣」の価値がなくなることはないが、貨幣の意味は下がる。貨幣に価値があるのはたくさんの人間が欲しいと思っているからだ。大半の人間が「あれば便利だけど事足りている」という感覚になるとその貨幣の価値は落ちる、ポケモンカードみたいなやつだな、貨幣はコアなマニアが欲しがるもの、みたいな。えー、物資で満ち溢れた世界になぜそんなめんどくさい仲間を?と思われた方がいるならば、それは人間が孤独にならないためだろうな。個人的に病気もしんどいがそれ以上にガチな孤独は人を簡単に逝かせてしまう。小説内に登場するマインド「ここでは発明されない」号は「人間の排他的心理」を基にした名前なんだと思う。だとしたら、自分を犠牲にしても助けたいと思える人間を作った方がいい。どんなに高次な世界になっても「人間が人間である以上」人間の幸せは「与えること」なんだと思うzw